TRPGシナリオ

オリジナルシナリオ02:穴に潜む影
以下をクリックすると各段落まで移動します。 ・シナリオ概要導入とシナリオの流れ神話生物舞台背景と裏設定
シナリオ概要
PL人数:1人 所要時間:1〜2時間(ボイスセッション) 難易度:★☆☆☆☆ 推奨技能:<目星><聞き耳> 戦闘:可能性あり 使用ルルブ:基本ルルブ(第6版)、クトゥルフ2010 職業指定:探偵 支給アイテム:懐中電灯、予備電池 これは探偵(PL)が依頼を受け、洞窟を調べるクローズドシナリオです。 KPは戦闘があることをPLにあらかじめ伝えてください。 ※クローズドシナリオとは どこかに閉じ込められる等、限られた空間で行動するシナリオです。
導入とシナリオの流れ

【導入】

ある日。「あなた」は自分の事務所でいつものように過ごしている。 そこへ依頼人がやってきた。外見からおそらく30代と思われる。 依頼人の話を要約するとこうだ。 「自分は工事関係の業者で、山を掘っていたら洞窟を発見した」 「しかし本来そこには何もないはずで、人工的なものか自然にできたものか判別できない」 「夜に不審な影が目撃されていて、会社内でも『気味が悪い』と工事がままならない」 上記の内容をたどたどしく説明してくれる。 会社に黙ってここに来たのか、それとも面倒になりそうな役割を押し付けられたか。 随分と気の弱そうな人物である。 依頼内容は ・この洞窟に出口があるのか(別の出入り口が存在するのか)確かめること ・不審な影に関する情報を得ること 彼は依頼に対して前金を払うこと、会社で使っている懐中電灯と予備電池を貸すことを約束した。 それを了承した「あなた」は現場へと向かう。 ※GMへ ●所持品に関して 「洞窟を調べる」という情報から本格的な道具を検討するPLも出てくるでしょう。 作業着や安全靴などはいいと思いますが、つるはしなど持ち運びに難がありそうなものは制限してください。 靴などに補正をつけるかは各GMに任せます。 また事前に説明しているので「洞窟に入ってから引き返す」はナシにしてください。 ●電波状況について 山までは電波が届くのでケータイ等の通信機器が使えます。 しかし洞窟内では圏外になり、再び外に出ないと使えません。 洞窟内でも電源をつけてライト代わりにする等は可能です。 -------------------------------------------------------------------------

【chap.1 いざ洞窟へ】

※マップ内の点線については後述 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 全体 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ●洞窟内は全体的に暗く、懐中電灯無しで内部を正確に目視するのは不可。 PLはマップ内を移動して情報を集めます。 このマップ情報はPLに開示する必要はありません。 例えば「入り口」から「A」に到達したときに PLから「道がどうなっているのか」と聞かれたら <目星>あるいは判定無しで 「今来た道から見て、正面と右手側に道が続いています」と伝えればOKです

【chap.2 移動】

この洞窟では便宜上ブロック単位で部屋の移動を行います。 移動先の部屋の広さや移動経路の数、先ほどいた部屋より低いのかどうか。 そういった情報は移動後に初めて分かります。 それを繰り返しながら出口を目指します。 ◆マップの特性 このマップは改変可能マップです。画像で示しているのは一例です。 画像内では点線で示しましたが、そこに空間を作って 洞窟そのものを拡張することもできます。 もちろん他の部分を拡張しても構いません。 次にマップ内で起こるであろう出来事を列挙します。 ・鋭い爪でやられたイノシシの死骸 【SANチェック 1/1D3】 ・「砂に棲むもの」と遭遇する【SANチェック 0/1D6】 ・暗がりでの転倒(HP -1) ・異様に狭い部屋による心理的圧迫感【SANチェック 0/1】 これらの他にも洞窟内で起こりうる内容であれば追加して構いません。 ◇酸素濃度について このシナリオでは『酸素欠乏症(以下、酸欠)』の概念が含まれています。 画像では水色と黄色のみですが、難易度を上げたい場合は赤色を含めてもいいでしょう。 酸欠はその部屋のみに適応され、部屋を移動すると解消されます。 ただしSTRの減少については『出口』に着くまでは戻りません。 PLは『酸素濃度計』を洞窟内で見つけることが出来ます(デフォルトはCブロック) これに予備電池をはめることで機能します。そうすると今いる部屋の濃度が分かります。 『酸素濃度計』を手に入れたあとは、部屋を移動するたびに酸素濃度と症状をPLに伝えてください。

【chap.3 脱出】

酸欠になったり、「砂に棲むもの」に遭遇しても、 『出口』に到着さえすれば脱出成功とします。

【エピローグ】

<エンディングA:出口に辿り着く> そこは久しぶりに見る、外の景色だった。 新鮮な空気を「あなた」は全身で感じ取る。 周りの様子からおそらく入り口と同じ山だろう。 出てきた穴はどうやら長年の雨や風の影響で空いてしまったようだ。 工事でどうとでも出来る程度だろうと「あなた」は思った。 帰って報告しよう。「あなた」はそう思い、山を後にした。 クリア報酬(SAN値回復) 「出口の確認」:1D6 <エンディングB:出口に辿り着く(『砂に棲むもの』に遭遇)> そこは久しぶりに見る、外の景色だった。 新鮮な空気を「あなた」は全身で感じ取る。 周りの様子からおそらく入り口と同じ山だろう。 出てきた穴はどうやら長年の雨や風の影響で空いてしまったようだ。 工事でどうとでも出来る程度だろうと「あなた」は思った。 帰って報告しよう。「あなた」はそう思い、山を後にした。 ●『砂に棲むもの』を倒していた場合 結局あの化け物はなんだったんだろうか。 人のような姿はしていたが、人でないのは確かだ。 なんとか倒すことはできたわけだし、問題はないだろう。 依頼人には適当にごまかしておこう。 ●『砂に棲むもの』から逃走した場合 不審な影があるとは聞いてたが、あれは流石に予想外だ。 間違いなく人ではない。じゃあ何かと聞かれたら答えられない。 だが対処できない相手ではなさそうだ。 俺1人では無理でも、相応の対策をすれば大丈夫だろう。 この辺は依頼人にそれとなく伝えるとしよう。 クリア報酬(SAN値回復) 「無事生還」:1D6 「『砂に棲むもの』を倒した」:1D3 <エンディングC:PC死亡> 呼吸も厳しくなってきた。何かの足音だけが嫌に大きく聞こえる。 ああ……『アイツ』が迫ってるのか。だがどうすることもできない。 今後「あなた」の遺体が見つかるかすら分からないまま、この依頼は幕を下ろした。
神話生物
【名前】 砂に棲むもの ざらざらした皮膚に大きな目、大きな耳。 どこかコアラに似たところもあるが、ゆがんだ恐ろしい顔をしていた。 体はやつれ果てたような感じがした。 ※基本ルルブの説明を簡潔にアレンジしたものです 【初期位置と移動方法】 画像ではJブロックにいます。 そこから移動を繰り返し、場合によってはPCと遭遇します。 PLの行動が済んだら1D6を振り 1,2:(砂に棲むものから見て)右の道へ 3,4:(砂に棲むものから見て)左の道へ 5,6:移動しない ※Jのように出口が1つの場合は1~4で次のブロックへ移動する ※出口から外に出ることはない 【正気度喪失】 0/1D6 一時的狂気の可能性があるので KPはあらかじめチェックしておくといいでしょう。 【ステータス】 STR:11 CON:13 SIZ:12 INT:9 POW:9 DEX:9~14 耐久力:13 平均db:0 DEXはPLが抵抗表を使用した際に 40~60の範囲に収まるように設定してください。 1人用シナリオなので逃げる確率が低すぎると 戦闘を余儀なくされてしまうからです。 【特徴】 装甲を3ポイント持っています。 今回は装甲に関して以下の2点を考慮します。 ●3ポイント分の装甲を削ったら、それ以降の攻撃は装甲を適用しない ●装甲のある状態で4以上のダメージが入ったら超えた分を耐久力から差し引く ・3ポイント分の装甲を削ったら、それ以降の攻撃は装甲を適用しない 例えば、戦闘ラウンドでPLが3点の攻撃を加えます。 このとき装甲によってダメージが3点引かれ、ダメージはゼロになります。 しかし、これ以降は装甲を計算に入れず、通常通りダメージ算出します。 ・装甲のある状態で4以上のダメージが入ったら超えた分を耐久力から差し引く 例えば、戦闘ラウンドでPLが5点の攻撃を加えます。 このとき装甲によって3点引かれますが、残り2点が敵へのダメージとして計算されます。 【攻撃】 かぎ爪 30% 1D6+db 【逃走する場合】 PLのターンでPCと「砂に棲むもの」でDEX対抗ロールを行い これに成功した場合PCが逃走できたものとみなします。 その場合、1つ前にいたブロックに戻るものとします。 【戦闘のハウルスール】 ●PCは自分のターンで攻撃or逃走などを1回、相手のターンで回避or受け流しを1回できるものとします。
舞台背景と裏設定
自然発生した洞穴に『砂に棲むもの』が潜んでいた。